パリでは、空港とホテルの移動、そしてホテルから次のホテルへの移動を除き、観光はすべて徒歩でした。
地下鉄にも市内バスにも、一度も乗りませんでした。
ところが、ロンドンでは一転。
地下鉄、赤い2階建てバス、タクシー、そして徒歩。
その日の目的地や疲れ具合に合わせて、いろいろな移動手段を使いました。
「ロンドンの公共交通機関は難しそう」
行く前は少し身構えていましたが、実際に使ってみると、とても簡単。特に助けられたのが、クレジットカードを登録したiPhoneとGoogleマップです。
私はApple Payの「エクスプレスカード」にクレジットカードを設定していたため、オイスターカードを買わず、市内の地下鉄も2階建てバスもiPhoneをタッチするだけで利用できました。
今回は、60代一人旅の私がロンドンで実際に利用した、
- ヒースロー空港と市内を結ぶエリザベスライン
- ロンドン地下鉄
- 赤い2階建てバス
- ロンドンタクシー
- 公園や名所を巡る徒歩移動
について、乗り方や便利だったもの、気をつけたことをお伝えします。

結論|iPhoneとGoogleマップがあれば、とても楽だった
先に結論をお伝えすると、私のロンドン移動を楽にしてくれたのは、この2つです。
- クレジットカードを登録したiPhone
- Googleマップを使えるスマートフォン
【結論:iPhoneひとつでOKですね】
券売機で切符を買ったり、乗るたびに運賃を調べたりする必要はありませんでした。
地下鉄では改札の黄色い読み取り部分へiPhoneをタッチ。バスでは、乗るときに車内の読み取り機へタッチ。それだけです。
Googleマップには、目的地までの地下鉄やバスの候補、路線番号、乗るバス停、降りるバス停が表示されます。
日本にいるときと同じように目的地を検索するだけで、ロンドンでも移動できました。

オイスターカードを買わず、iPhoneひとつで移動
ロンドンの交通カードとして有名なのが「オイスターカード」です。
私も旅行前は、「まずオイスターカードを買わなければ」と思っていました。
ところが、タッチ決済対応のクレジットカードがあれば、地下鉄、エリザベスライン、ロンドンバスなどで、そのまま支払いに使えます。
さらに私は、そのクレジットカードをiPhoneのApple Payに登録し、「エクスプレスカード」に設定していました。
そのため、改札のたびにiPhoneのロックを解除したり、アプリを開いたりする必要もありません。改札機やバスのカードリーダーにiPhoneをかざすだけで、そのまま乗車できました。
オイスターカードを購入したり、残高をチャージしたり、帰国前に残額を気にしたりする必要もなし。クレジットカードをお財布から出さなくてよいので、出し入れするときに落としたり、盗難に遭ったりするリスクを抑えられたことも、60代の一人旅には大きな安心材料でした。
ロンドンの公共交通機関は、まさに「iPhoneひとつ」で利用できたのです。
料金には1日の上限がある
同じiPhoneで乗り続けると、利用したゾーンに応じて「1日の上限額(デイリーキャップ)」が自動的に適用されます。
たとえば、ロンドン中心部のゾーン1~2は、2026年の1日上限額が8.90英国ポンドです。何度か乗り降りして合計が上限に達すると、対象となる移動については、それ以上請求されません。
自分で申し込む必要はなく、同じカードまたは同じ端末を正しく使い続ければ自動計算されます。
| 利用するゾーン | 1日の上限額 (プライスキャップ) |
主な対象エリア |
|---|---|---|
| ゾーン1–2 | £8.90 | 大英博物館、ビッグベン、タワーブリッジなど主要観光地 |
| ゾーン1–3 | £10.50 | グリニッジ天文台など |
| ゾーン1–4 | £12.80 | ウェンブリー・スタジアムなど |
| ゾーン1–6 | £16.30 | ヒースロー空港、ハンプトン・コート宮殿など |
※運賃と上限額は変更されることがあります。上記は2026年7月にロンドン交通局の公式資料で確認した情報です。旅行前に最新料金をご確認ください。
タッチ決済で絶対に気をつけたいこと
簡単な仕組みですが、使い方を間違えると正しく運賃が計算されない可能性があります。
地下鉄は「入るとき」と「出るとき」にタッチ
地下鉄、エリザベスライン、DLR、ロンドン・オーバーグラウンドなどでは、乗車駅と降車駅の両方でタッチします。
入口ではタッチしたのに、出口でタッチを忘れると、移動区間が分からず高い運賃が請求されることがあります。


バスは乗るときだけ。降りるときはタッチしない
ロンドンバスでは、乗車時に1回だけタッチします。
降車時のタッチは不要です。日本のバスの感覚で、降りるときにもタッチしないように注意しましょう。

一日中、同じカードまたは同じ端末を使う
これが一番大切です。
朝は現物のクレジットカード、午後はiPhone、帰りはApple Watch——という使い方は避けます。
たとえ同じクレジットカードを登録していても、現物のカードとiPhone、Apple Watchは別の支払手段として扱われます。運賃の集計や1日の上限が正しく適用されるよう、私は乗車時も降車時も同じiPhoneを使いました。
iPhoneの電池切れに備える
支払いも経路確認もiPhoneに任せられるのは便利ですが、頼りきっているぶん、怖いのが電池切れです。
私は外出時には必ずモバイルバッテリーを持ち歩き、こまめに電池残量を確認しました。スマートフォンを乗車券代わりにする場合、充電器は忘れずに持ち歩くことをおすすめします。
海外利用手数料も確認
日本発行のカードでは、カード会社によって海外事務手数料などがかかることがあります。
出発前に、
- タッチ決済に対応しているか
- イギリスで利用できるか
- 海外利用手数料はいくらか
- 利用通知や本人確認を受け取れるか
を確認しておくと安心です。万一に備えて、別の国際ブランドの予備カードも持っていきましょう。
ヒースロー空港との往復はエリザベスライン
ヒースロー空港とロンドン市内の往復には、エリザベスラインを利用しました。
空港からパディントン駅まで乗り換えなし。大きなスーツケースを持つ一人旅では、乗り換えがないだけで、ずいぶん気持ちが楽になります。



こちらもクレジットカードを登録したiPhoneのタッチ決済で乗車できました。
詳しい乗り方や、ヒースロー・エクスプレスなどとの比較は、こちらの記事でご紹介しています。



ロンドン地下鉄|路線図を写真に撮っておくと安心
ロンドン市内の移動には、地下鉄も利用しました。
地下鉄の路線は色分けされているため、利用する路線名と色、進行方向を確認すれば乗れます。
ただ、慣れない駅では「どちらのホームへ行けばいいの?」と迷うことがあります。
番線より「行き先」と「東西南北」を確認?
日本の鉄道では「〇番線」を頼りにすることが多いですが、ロンドン地下鉄では、路線名に加えて次の表示を確認するのが大切です。
- Eastbound(東方面)
- Westbound(西方面)
- Northbound(北方面)
- Southbound(南方面)
- その列車の終点・行き先
同じ路線でも途中で行き先が分かれる場合があるため、ホームの電光表示も確認・・・
な〜んて調べていたのですが、ここでもGoogleマップが活躍して、難しいことを覚える必要はなく、地下鉄のどの路線に乗ればいいか?も表示してくれました。私が一つ心掛けたのは次の章の内容です。
ホームの路線図をスマートフォンで撮影
私が便利だと思ったのは、ホームにある路線図をスマートフォンで撮っておくことです。
乗る前に、現在地から目的の駅までの順番を写真に残しておきます。そして列車が駅に到着するたびに、写真の駅名と照らし合わせました。
車内アナウンスや電光表示がある列車もありますが、英語の駅名を聞き取れなかったり、混雑して表示が見えにくかったりすることもあります。
アナウンスだけに頼らず、手元の路線図で「あと何駅」と確認できると安心です。通信状態に関係なく見られるのも、写真のよいところでした。

Googleマップがあれば、赤い2階建てバスも怖くない
ロンドンでぜひ乗ってみたかったのが、赤い2階建てバスです。
街を走る姿を見るだけでもかわいいのですが、実際に乗ってみると、観光にも便利でした。
地下鉄では景色が見えません。2階建てバスなら、移動しながらロンドンの街並みを眺められます。2階の前方に座れたらラッキーです。


Googleマップでバス番号を確認
乗り方は、日本でGoogleマップを使うときとほとんど同じでした。
- Googleマップで目的地を検索する
- 「経路」を押す
- 公共交通機関のマークを選ぶ
- 表示されたバス番号を確認する
- 指定されたバス停へ行く
- 同じ番号と行き先のバスに乗る
たとえば経路に「9番」と表示されたら、バス停で9番のバスを待ちます。


ただし、同じ番号でも反対方向のバスがあります。番号だけでなく、Googleマップに表示された行き先とバス正面の表示を照らし合わせるのがポイントです。

乗車したら、カードリーダーへiPhoneをタッチ。降りる停留所が近づいたら、車内のSTOPボタンを押します。降車時にタッチする必要はありません。
Googleマップでは移動中も現在地を確認できるので、「次で降りる」と分かりやすく、初めての路線でも安心でした。
※工事や運休、道路事情により、経路が変わることがあります。乗車直前にも最新表示を確認してください。
ロンドン最終日は、かわいいタクシーに乗ってみた
ロンドンのタクシーも、丸みのある形がかわいくて、街で見かけるたびに気になっていました。
そこでロンドン最終日、ホテルからパディントン駅までの移動で利用してみることにしました。
地下鉄やバスなら安く移動できますが、帰国日はスーツケースがあります。ホテルから駅まで荷物を持って移動しなくてよいタクシーは、体力を温存する意味でも助かりました。
今回乗ったのは、ロンドン名物の正式なブラックキャブ。丸いライトが印象的な、新しいタイプの「LEVC TX」でした。
ブラックキャブではクレジットカードやタッチ決済も利用でき、カード払いの追加手数料を上乗せすることは禁止されています。


「現金が望ましい」の貼り紙を見て、今回は現金払い
車内には「現金での支払いが望ましいですが、カード払いも受け付けます」という貼り紙がありました。
「現金で払ったほうが運転手さんはうれしいのかな?」と勝手に思ったことと、せっかく日本で両替してきたポンド紙幣を一度も使っていなかったこともあり、今回は現金で支払うことにしました。

シェラトン・グランド・ロンドン・パークレーンからパディントン駅までの料金は16.4英国ポンドでした。
今回の記事執筆に際し、タクシー料金確認するためにレシートを探しました。最初見当たらなかったので、「もしかして捨てた?」と思ったりもしました。が、無事発見!
現金での支払いは管理したり保管したり探したり、やはりいろんな労力がかかってしまいますね。
その点、クレジットカードのタッチ決済なら、後からカードの利用履歴で支払金額を確認できます。現金を出したり、お釣りを受け取ったりする必要もないので、旅の記録を残すという意味でも、キャッシュレス決済のほうが便利だったなと思いました。

公共交通機関とは違い、タクシー料金は地下鉄などの1日上限額には含まれません。それでも、最後にロンドンらしい乗り物へ乗れたことは、旅のよい思い出になりました。
公園巡りは、やっぱり徒歩が楽しい
さまざまな乗り物を利用したロンドンですが、歩かなかったわけではありません。
グリーンパーク、セント・ジェームズ・パーク、ハイド・パーク、そしてケンジントン・ガーデンズ。

いくつもの公園をはしごしながら歩く時間は、ロンドン滞在の楽しみのひとつでした。
疲れるまでは歩き、帰りはバス。遠い場所へは地下鉄。大きな荷物がある日はタクシー。
ひとつの移動方法に決めず、徒歩と乗り物を組み合わせることで、無理なく観光できました。

60代一人旅で役立った、ロンドン移動の準備
ロンドンでの移動は、次の準備をしておくと安心です。
- Apple Payのエクスプレスカードを出発前に設定する
- 公共交通機関では同じiPhoneを使い続ける
- 万一に備えて、タッチ決済対応カードを予備に持つ
- カード会社の海外利用手数料を確認する
- スマートフォンをロンドンでも通信できるようにする
- Googleマップを最新の状態にしておく
- モバイルバッテリーを持ち歩く
- 駅の路線図や経路をスクリーンショットで残す
Googleマップを一日中使うと、スマートフォンの電池を消耗します。道案内と支払いの両方をスマートフォンに任せる場合、電池切れは大問題です。
私はiPhoneを経路確認と公共交通機関の支払いの両方に使っていたため、モバイルバッテリーを必ず持ち歩きました。念のため、現物のクレジットカードもすぐに取り出さず安全な場所へ入れて持っておくと安心です。
私は、別で電源コードを持ち歩かなくても良いように、電源コードが付いているANKERのモバイルバッテリーを使っています。小型なので斜めがけショルダーバッグにもスムーズに収まり、とても重宝しています。


まとめ|ロンドンは「乗り物も観光」の街だった
パリでは、ひたすら歩いて街を楽しみました。
一方、ロンドンでは、地下鉄、赤い2階建てバス、タクシー、エリザベスライン、そして徒歩。それぞれを使い分けたことで、無理なく広い範囲を観光できました。
なかでも便利だったのが、クレジットカードを登録したiPhoneのタッチ決済です。
オイスターカードを買わなくても、iPhoneをピッとかざすだけ。クレジットカードをお財布から出す必要もありません。Googleマップでバス番号と乗り場を確認すれば、赤い2階建てバスにも迷わず乗れました。
地下鉄では、ホームの路線図を写真に撮り、到着駅と照らし合わせる。少し慎重すぎるくらいでも、一人旅ではそれが安心につながります。
そして、ロンドンの移動で感じたのは、乗り物そのものも旅の思い出になるということ。
2階席から眺めたロンドンの街並み。最後の日に乗ったかわいいタクシー。公園を歩き疲れたあとに乗ったバス。
iPhoneのタッチ決済とGoogleマップのおかげで、ロンドンの乗り物は、心配していたよりずっと身近で簡単なものでした。

※運賃、上限額、決済方法などは変更されることがあります。公開前・旅行前にロンドン交通局の最新情報をご確認ください。

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